VIPの手動起動
事前チェックで「VIPに適したインタフェースのセットが見つからない」とでているネットワーク構成の場合、Oracle Cluster Verification Utility がエラーとなりますが、手動でVIPを構成してから再度Oracle Cluster Verification Utilityチェック相当が実施できるので、気にせず[次へ]ボタンをクリックしてインストールを完了して下さい。
rootでログインしたら、/u01/crs/oracle/product/10/crs/bin/vipcaを起動してVIPの設定を行います。
Oracle Cluster Verification Utilityチェック相当の手動起動
oracleユーザでログインしてOracle Cluster Verification Utilityの再実行を行います。
[oracle ~]$ORA_CRS_HOME/bin/cluvfy stage -post crsinst -n hogehoge11,hogehoge12
クラスタ・サービス設定の事後チェックを実行しています
ノード到達可能性をチェック中...
ノード"hogehoge11"からのノード到達可能性チェックに合格しました。
ユーザー等価をチェック中...
ユーザー"oracle"のユーザー等価チェックに合格しました。
クラスタ・マネージャ整合性をチェック中...
CSSデーモンをチェック中...
"CSS daemon"のデーモン・ステータスチェックに合格しました。
クラスタ・マネージャ整合性チェックに合格しました。
クラスタ整合性をチェック中...
クラスタ整合性チェックに合格しました
OCR整合性をチェック中...
非クラスタ構成がないことをチェック中...
すべてのノードにローカル専用の非クラスタ構成がありません。
OCRデバイスの一意性チェックに合格しました。
OCRのバージョンをチェック中...
OCRの正しいバージョン"2"が存在します。
OCRのデータ整合性をチェック中...
OCRのデータ整合性チェックに合格しました。
OCR整合性チェックに合格しました。
CRS整合性をチェック中...
デーモン活性をチェック中...
"CRS daemon"の活性チェックに合格しました。
デーモン活性をチェック中...
"CSS daemon"の活性チェックに合格しました。
デーモン活性をチェック中...
"EVM daemon"の活性チェックに合格しました。
CRS状態をチェック中...
CRS状態チェックに合格しました。
CRS整合性チェックに合格しました。
ノード・アプリケーションの存在をチェック中...
VIPノード・アプリケーションの存在をチェック中です (必須)
チェックに合格しました。
ONSノード・アプリケーションの存在をチェック中です (オプション)
チェックに合格しました。
GSDノード・アプリケーションの存在をチェック中です (オプション)
チェックに合格しました。
クラスタ・サービス設定の事後チェックは成功しました。
公開側デバイスがband1でしたので、vipcaによりvipを作成すると、band1:1というデバイスが新たに作成されます。
共有RAWデバイスの定義
RHEL4ではリブートするとRAWデバイスの所有権などがクリアされてしまうので、インストール前に/etc/rc.d/rc.localファイルに所有権などの定義を行います。インストール中にOCRとVoting Disksの所有権などが変更されていますので、それにあわせた設定に変更します。
chown root:oinstall /dev/raw/raw1
chmod 640 /dev/raw/raw1
chown oracle:oinstall /dev/raw/raw2
chmod 644 /dev/raw/raw2
chown oracle:oinstall /dev/raw/raw3
chmod 660 /dev/raw/raw3
設定がおわったら他の全ノードに対して、scpコマンドなどで/etc/rc.d/rc.localファイルをコピーしておきましょう。
CRSの状態確認
CRSの状態確認にはcrs_statコマンドを使用します。
[oracle ~]# /u01/crs/oracle/product/10/crs/bin/crs_stat -t
名前 型 タ・. 状態 ホスト
------------------------------------------------------------
ora....b11.gsd application ONLINE ONLINE hogehoge11
ora....b11.ons application ONLINE ONLINE hogehoge11
ora....b11.vip application ONLINE ONLINE hogehoge11
ora....b12.gsd application ONLINE ONLINE hogehoge12
ora....b12.ons application ONLINE ONLINE hogehoge12
ora....b12.vip application ONLINE ONLINE hogehoge12
全ノードで、gsd、ons、vipが稼動していれば問題ありません。
最後に全ノードをリブートして、crs_stat -tコマンドで同じ結果が得られればCRSのインストールは完了です。
CRSの状況確認
crs_statコマンドで状態やホストがONLINEになっていない場合やcrs_statコマンドが使えない場合は、cluvfyコマンドによりCRSを構成しているコンポーネント単位でのチェックを行い問題点を洗い出します。
[oracle bin] pwd
/u01/crs/oracle/product/10/crs/bin
[oracle bin ./cluvfy comp -list
USAGE:
cluvfy comp [-verbose]
有効なコンポーネント:
nodereach : ノード間の到達可能性をチェックします
nodecon : ノード接続性をチェックします
cfs : CFS整合性をチェックします
ssa : 共有記憶域アクセス可能性をチェックします
space : 領域可用性をチェックします
sys : 最小システム要件をチェックします
clu : クラスタ整合性をチェックします
clumgr : クラスタ・マネージャ整合性をチェックします
ocr : OCR整合性をチェックします
crs : CRS整合性をチェックします
nodeapp : ノード・アプリケーションの存在をチェックします
admprv : 管理権限をチェックします
peer : プロパティをピアと比較します
例えば、共有RAWデバイスが正しく設定されている
[oracle bin] ./cluvfy comp ssa -n hogehoge11,hogehoge12
共有記憶域アクセス可能性を検証中
共有記憶域アクセス可能性をチェック中...
WARNING:
ノードでの/dev/sdaの共有性を判定できません:
hogehoge12,hogehoge11
Disk 共有ノード(数量: 2)
------------------------------------ ------------------------
/dev/sdb hogehoge12 hogehoge11
共有記憶域チェックはノード"hogehoge12,hogehoge11"で成功しました。
共有記憶域アクセス可能性の検証に成功しました。