やじゅ@アプリケーション・ラボ わんくま支局

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戯言 - クローズアップ現代

私は、NHKオンデマンドを使っていて、土日にだいたい見逃し番組を幾つか視聴しています。
その中の「クローズアップ現代」の2つのテーマが見ていて面白かったです。
「無料」なのに収益800億円 その圧倒的力と行動経済学
ドラッカー読みのドラッカー知らず 「いい会社」の試験紙とは

(J-CAST側で、番組のポイントを記事にしてくれています。)
J-CAST http://www.j-cast.com/tv/a16_closeupgendai/

「無料」なのに、どこから収益を得ているのか?
クリス・アンダーソン著の「Free」というビジネス書がベストセラーになっていることもあって、
NHKも取り上げているわけですね。

無料なのは広告料から得ている収益なのでは?というのは話題としては、さすがに古くて
今回取り上げられているのは、「フリーミアム」といって一部のユーザーが有料サービスを使って
無料ユーザーをささえるビジネスモデルです。
「フリーミアム」とは、フリー(無料)とプレミアム(有料)を掛け合わせた造語です。

例えば、Greeが携帯アプリで釣りゲームを無料だと謳ってCMを流していますが、無料で始めた
釣りゲームも、いい魚を釣るためには有料でアイテムを購入する必要があります。
このような方法で収益を上げているわけです。
(ちなみに、番組サブタイトルの800億円ってのはskypeのことです。)

フリーミアム戦略を図解思考してみる――4つのケース
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1003/01/news054.html
「フリーミアム」だったマックの無料コーヒー
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20090925/337802/
日本のためにならない「FREE」礼賛論を疑え!
http://diamond.jp/series/kishi/10081/


行動経済学研究の第一人者。デューク大学のアリエリー・ダン教授が行った2種類のチョコレートを
使った実験によると、一般的なチョコを1個2円で、高級チョコを1個27円で売りに出した場合には
客が圧倒的に選んだのは高級チョコだった。次に、両方とも1円づつ値下げして売りに出したところ、
結果は同じだった。
価格差が同じなら消費者の行動は変わらないとする従来の経済学が予測する通りだった。

ところが、もう1円づつ値下げし一般的なチョコをゼロ円にしたところ、価格差は変わらないのにアッと
いうまに一般的なチョコが「売れた」という。

2種類のチョコレート 
2円 27円 30% 70%
1円 26円 30% 70%
0円 25円 70% 30%

「無料」が人々を捉え、魅了する力は強力で分別を無くし不利な選択さえしてしまうこともあるほどだという。

行動経済学の話題として、もう1つ。
物を買う時に、商品のそのもの機能や価値より、あの人が買ったから、みんなが買っているからという事を
大切だと思う方がいます。 売れているから間違いない(少なくとも失敗はしない)。
通販雑誌で、「○○さんが使った感想」や写真が載っているのも同じ事です。 他人が使っている安心感を表現
しています。
「人は、みんなが選んでいることを理由に自分の買い物を決定する傾向がある。 と、行動経済学は分析する。
人は、重要な決断を、見知らぬ者に  ゆだねている。」  
心理学で「親和の欲求」というものがあって、「流行=他人がしているから自分もしたい」という様な心理が
あります。 行動経済学の分析もこれと同じです。


ピーター・ドラッカーの関連する本が話題になっているということで取り上げられていました。
これは、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の影響でしょうけど。

番組内では3つの提言を挙げていました。
・「人は問題を起こす 費用であり、脅威である しかし、人こそ最大の資産である」
邪魔をするために一緒にチームを組んでいるのではない、それを活かすようにチームを運営すればいい
ということに気がついた。

・「強みを基準に据える 組織とは人間の弱みを中和し、同時に人間の強みを成果に結びつけるための
特殊な道具である。」
職場の人の長所を見つけて積極的に誉めることで、職場の雰囲気がちょっとずつ良くなってきた。

・「企業の目的は何か? 利益は、目的ではなく手段である企業とは社会のための道具であり、社会のため
の組織である。」
父親が受け継いだクリーニング店の業績を回復したくて社員を叱咤し続けたが、社員の士気は一向に上がら
なかった。利益を上げる、企業を大きくするといった経営の考えをやめ、目的を変更し、服の美しさを追求する
ことで社員と新たな技術の開発をした。客の喜ぶ顔をみることで、従業員達の意識が一変しました。


ピーター・ドラッカーの言葉が何故、日本で受け入れられているのかという問いに対して、
糸井さんが答えは、「希望を作り出す、こんだけ暗い話ばかりされていると希望につながるのが読みたい
横の人に勝てって話をいってるんでなくて、前を向けの支持しかしていないどれでなくて、あなたを何をすべきか、
歩く先の道を教えてもらっている」

私は糸井さんが話した、「人の役に立つことが飯の種なんだ」が、心に響きましたね。

投稿日時 : 2010年3月22日 2:39

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