Windows 7 で、Windows Sidebar Gadget の「サイドバー」がなくなるという変更は気がついていましたが、英語しかない資料を見ると、他にも変更点があるようです。
まず、ガジェットを表示させている sidebar.exe が、Vista では複数起動していましたが、Windows 7 では単一のインスタンスになります。このインスタンスは、デスクトップにガジェットが表示される、ガジェット ピッカーが表示されるといったことで起動されます。また、ガジェットが表示されていない状態でガジェット ピッカーが表示され、ガジェットが追加されずにガジェット ピッカーが閉じられると、自動的に終了します。もちろん、デスクトップ上の最後のガジェットが終了したときも、自動で終了します。
デバッグ用のオプションが追加されました。[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Sidebar]レジストリ エントリにアクセスします。値「ShowScriptErrors = dword:00000001」を追加します。すると、実行時にスクリプト エラーが表示されるようになります。
セキュリティ上の重要な変更はありません。セキュリティ要件については「Inspect Your Gadget」を参考にして、あなたのガジェットを確認してください。
高 DPI 環境への対応がされました。マニフェストの <host>
要素に、true/false (default) の2値をとる、<autoscaleDPI>
要素が追加されました。この要素が true に設定されていると、Internet Explorer の Zoom 機能が有効になります。Zoom 機能はテキストとイメージを、現在のアカウントに適用されている DPI に応じてスケーリングします。false または <autoscaleDPI>
要素が設定されていない場合、Zoom 機能は適用されません。
Windows Shell API に、IDesktopGadget インターフェイスが追加されました。このインターフェイスは、Windows 7 においてインストールされているガジェットをプログラムから追加できるようにする RunGadget メソッドを公開します。このメソッドは、アプリケーションのインストール プロセスから、ガジェットをパッケージの一部としてインストールすることをサポートします。しかし、アプリケーションはユーザーの許可なく RunGadget を実行するべきではありません。また、UI では「いいえ(ガジェットをインストールしない)」をデフォルトとするべきです。
Windows 7 では、ガジェットを格納するサイドバーがなくなったため、OnDock, OnUndock イベントが発生しません。ただし、後方互換性のため、同じイベントを発生させるボタンが追加されています。
Windows 7 での、OnDock, OnUndock における状態遷移は、スムーズに行われます。System.Gadget.beginTransition
および System.Gadget.endTransition
メソッドの呼び出しは無視されます。
Windows 7 では、System.Shell.knownFolderPath
メソッドは KNOWNFOLDERID GUID を受け入れます。
投稿日時 : 2010年1月14日 22:26