Winny開発者に有罪判決--150万円の罰金命令
京都地裁は金子被告がWinnyを開発して公開したことが、著作権法に違反する行為の幇助にあたるとして有罪判決を言い渡した。
「新技術の開発、どうして罪に」ウィニー判決受け被告
会見には金子被告と弁護士約10人が出席。ある弁護士は「開発者は、あらかじめ起こる影響をすべて予想してから公開しろというのか。理解できない」「技術の価値は中立だと言いながら有罪というのはおかしい」などと話した。
ウィニー開発者に罰金150万円の有罪判決 京都地裁
判決によると、金子被告は自ら開発したウィニーが著作権の侵害に使われていると知りながら、03年9月に自分のホームページに最新版を公開。
技術の外部への提供行為が違法になるかどうかについては「その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、提供する際の主観的態様による」とする一般的な判断基準を示した。
ん???ちょっと待て。
Winny開発者逮捕、著作権法違反幇助の容疑で
京都府警によると、金子容疑者はWinny開発の動機として「現行の著作権法に疑問を感じていた。その中(現在の法体制の下)で違法にデジタルコンテンツがやり取りされるのは仕方がない。それなのに企業が新たなビジネスモデルを構築せず、警察に取り締まりを任せている。この体制を崩壊させるには、ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある」と自らの行為の違法性を認める発言をしている。
これはどうなったんだ?
使われ方を認識していて、提供することが罪になるなら、包丁やロープも提供できないだろう?
そうではなく、著作権法違反を蔓延させる目的を持って開発したことが、罪に問われるべきなんじゃないか?
包丁を開発し、提供する目的は、「人を殺すこと」ではない。料理の用に供することが、目的だ。
ロープも同じ。首を絞めるために開発し、提供するんじゃない。荷物を梱包するために供するのだ。
しかし、Winny は違う。人を殺すために開発されるミサイルや拳銃のように、法律違反を蔓延させることが目的であって、その目的が違法なんじゃないの?
んで。それぞれいっぱいトラックバックが付けられているんだけど、金子氏のこの発言に注目している人がほとんどいないのは、どういうこと?つか、メディア記事でさえ、元々の逮捕理由を…判決文を全部読んだわけじゃないけど、もしかして検察でさえ、当初の理由を見失っている?
もしそうだとすると、判決は負けたかもしれないけど、被告の勝利だね。論点のすり替えに成功しているんだもん。次は勝てるよ。
高裁では、当初の逮捕理由に戻って、改めて有罪判決が下ることを祈るよ。
よく、読んでね。Winny の機能、実装技術について、有罪/無罪と言っているんじゃない。技術自体は良くもなく悪くもない。中立なんだ。
問題は、それをどう使うか、でしょ。で、今回の、本当の問題は、どういう目的を持っていたか、であるはずだ。
もし、Winny が「現在のサーバにトラフィックが集中するためにおこるデータ伝送の遅延を解決する」ことを目的として作られ、その為に提供されてきたなら、それを使って著作物を蔓延させた人は有罪となっても、作者までは有罪とならなかったはずだ。
ん?何これ?
Winny事件という誤謬の原点
今回の逮捕容疑である幇助というのは、「利用者に著作権を侵害させよう」という意図があったかどうかが大きな焦点となる。逮捕当時の警察発表では、容疑者はWinnyの違法性について認識していたとされた。しかし18日に行われた容疑者の勾留(こうりゅう)理由開示法廷では、「幇助をした覚えはない」と否認しているようだ。
警察は、にちゃんねるのログを手に入れてたんじゃないの?どうなってんの?どっかに残ってないの?このログ。
投稿日時 : 2006年12月14日 6:26