何となく Blog by Jitta
Microsoft .NET 考

目次

Blog 利用状況
  • 投稿数 - 761
  • 記事 - 18
  • コメント - 35955
  • トラックバック - 222
ニュース
  • IE7以前では、表示がおかしい。div の解釈に問題があるようだ。
    IE8の場合は、「互換」表示を OFF にしてください。
  • 検索エンジンで来られた方へ:
    お望みの情報は見つかりましたか? よろしければ、コメント欄にどのような情報を探していたのか、ご記入ください。
It's ME!
  • はなおか じった
  • 世界遺産の近くに住んでます。
  • Microsoft MVP for Visual Developer ASP/ASP.NET 10, 2004 - 9, 2011
広告

記事カテゴリ

書庫

日記カテゴリ

ギャラリ

その他

わんくま同盟

同郷

 

Winny開発者に有罪判決--150万円の罰金命令

京都地裁は金子被告がWinnyを開発して公開したことが、著作権法に違反する行為の幇助にあたるとして有罪判決を言い渡した。

「新技術の開発、どうして罪に」ウィニー判決受け被告

会見には金子被告と弁護士約10人が出席。ある弁護士は「開発者は、あらかじめ起こる影響をすべて予想してから公開しろというのか。理解できない」「技術の価値は中立だと言いながら有罪というのはおかしい」などと話した。

ウィニー開発者に罰金150万円の有罪判決 京都地裁

判決によると、金子被告は自ら開発したウィニーが著作権の侵害に使われていると知りながら、03年9月に自分のホームページに最新版を公開。

技術の外部への提供行為が違法になるかどうかについては「その技術の社会における現実の利用状況やそれに対する認識、提供する際の主観的態様による」とする一般的な判断基準を示した。

ん???ちょっと待て。

Winny開発者逮捕、著作権法違反幇助の容疑で

京都府警によると、金子容疑者はWinny開発の動機として「現行の著作権法に疑問を感じていた。その中(現在の法体制の下)で違法にデジタルコンテンツがやり取りされるのは仕方がない。それなのに企業が新たなビジネスモデルを構築せず、警察に取り締まりを任せている。この体制を崩壊させるには、ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある」と自らの行為の違法性を認める発言をしている。

これはどうなったんだ?

使われ方を認識していて、提供することが罪になるなら、包丁やロープも提供できないだろう?

そうではなく、著作権法違反を蔓延させる目的を持って開発したことが、罪に問われるべきなんじゃないか?

包丁を開発し、提供する目的は、「人を殺すこと」ではない。料理の用に供することが、目的だ。

ロープも同じ。首を絞めるために開発し、提供するんじゃない。荷物を梱包するために供するのだ。

しかし、Winny は違う。人を殺すために開発されるミサイルや拳銃のように、法律違反を蔓延させることが目的であって、その目的が違法なんじゃないの?

んで。それぞれいっぱいトラックバックが付けられているんだけど、金子氏のこの発言に注目している人がほとんどいないのは、どういうこと?つか、メディア記事でさえ、元々の逮捕理由を…判決文を全部読んだわけじゃないけど、もしかして検察でさえ、当初の理由を見失っている?

もしそうだとすると、判決は負けたかもしれないけど、被告の勝利だね。論点のすり替えに成功しているんだもん。次は勝てるよ。

高裁では、当初の逮捕理由に戻って、改めて有罪判決が下ることを祈るよ。

よく、読んでね。Winny の機能、実装技術について、有罪/無罪と言っているんじゃない。技術自体は良くもなく悪くもない。中立なんだ。

問題は、それをどう使うか、でしょ。で、今回の、本当の問題は、どういう目的を持っていたか、であるはずだ。

もし、Winny が「現在のサーバにトラフィックが集中するためにおこるデータ伝送の遅延を解決する」ことを目的として作られ、その為に提供されてきたなら、それを使って著作物を蔓延させた人は有罪となっても、作者までは有罪とならなかったはずだ。

ん?何これ?

Winny事件という誤謬の原点

今回の逮捕容疑である幇助というのは、「利用者に著作権を侵害させよう」という意図があったかどうかが大きな焦点となる。逮捕当時の警察発表では、容疑者はWinnyの違法性について認識していたとされた。しかし18日に行われた容疑者の勾留(こうりゅう)理由開示法廷では、「幇助をした覚えはない」と否認しているようだ。

警察は、にちゃんねるのログを手に入れてたんじゃないの?どうなってんの?どっかに残ってないの?このログ。

投稿日時 : 2006年12月14日 6:26
コメント
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    アクア
    Posted @ 2006/12/14 9:38
    非常に興味深く読ませて頂きました。
    途中の『Winny開発者逮捕、著作権法違反幇助の容疑で』
    の引用が本当であれば罪として裁かれるのは仕方のない事かと思います。
    特に「ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある。」という発言が本当であればJittaさんの言われているとおり、
    >著作権法違反を蔓延させる目的を持って開発したこと
    が罪として裁かれて然るべきでしょうね。

    >Winny が「現在のサーバにトラフィックが集中するためにおこるデータ伝送の遅延を解決する」ことを目的として作られ、その為に提供されてきた
    同じくこれだと無罪でしょう。
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    きくちゃん
    Posted @ 2006/12/14 9:49
    >どっかに残ってないの?このログ。
    ↓この辺かなぁ。
    http://winny.info/2ch/main/1017590243.html
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    backdoor
    Posted @ 2006/12/14 18:08
    >著作権法に違反する行為の幇助にあたるとして有罪判決

    そんで、

    <著作権等の侵害者>
    著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害した者(119条1号)
    300万円以下 (法人は、1億円以下の罰金(「著作者人格権」「実演家人格権」を除く。))

    この類の判決でいつも思うけど「罰金150万円」と算出するロジックが知りたい・・・。
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    Jitta
    Posted @ 2006/12/14 18:27
    携帯からだとアクセスエラーになった〉ログ
    ||ヾ(_ _*)
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    RUN
    Posted @ 2006/12/14 22:28
    自分の記憶だと、Winnyが流行した当初(違法行為としての起訴調査開始前位かな?)は、著作権違反幇助が主目的と豪語していたような話を色々なところで見ましたね確かに。

    それが、情報漏洩問題が頻出して取り返しが付かない事が分かり逮捕→起訴となる頃には、新技術の開発目的で技術を著作権違反にするのはおかしいと旗の色を変えていた。
    そしてここに、当初の目的論を度外視し、新技術を著作件違反になる前例を作られては困ると数多くの技術者が賛同して、その数多くの技術者によって論点すり替えが完全成功したと思います。

    個人的には、一度設定をしたら意図せずとも共有にデータが投げられる上で、一度共有に投げたデータを消すことが出来ないという仕様を意図的に製品化させて配布している辺り、悪意は完全にあったと思ってますがね。
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    Jitta
    Posted @ 2006/12/15 23:15
    アクアさん、きくちゃんさん、backdoorさん、RUNさん、コメントありがとうございます。

    > 途中の引用が本当であれば
    RUNさんのコメントにもありますように、最初は、そういう話でした。
    逮捕後、しばらくしてから、「技術開発が云々」という話が出てきたと記憶しています。
    なので、弁護士が入れ知恵したのではないか、とにらんでいるわけです。
    刑を軽減することを目的とする場合と、無罪とする場合とで、得られる報酬が違いますからね。無罪となれば名誉毀損として訴え、賠償金を請求することも可能になってくるでしょうし。

    > ↓この辺かなぁ。
    それですね、47氏。
    「姉とのメール」って、証拠品として提出されたものだと思うのですが、それも公開されているのかな?

    > 算出するロジックが知りたい・・・。
    あ~。何でもそうですね。精神的苦痛を、どうやって金額として表すんだろう、とか。減刑するときの係数とか。

    > 一度共有に投げたデータを消すことが出来ない
    それは、高木浩光氏のご意見が、面白いかと。
    http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061212.html
    確か、共有せずにダウンロードするだけの「自分専用バージョン」があったと思うのだけど、それの話も消えちゃってますよね。技術開発が目的なら、そんなもの、作る必要はないだろうし。

    アクアさんのコメントでは、アクアさんは「著作権侵害を蔓延させることを目的として開発した」ことをご存じないようで。だとすると、完全に弁護側の勝利!!ですな。。。
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    RUN
    Posted @ 2006/12/16 1:06
    リンク先の記事を読みました、
    視点によって色々な考察が生まれるなと思いました。

    そして、この記事を読んでふと思ったこと。
    >Winnyのプログラムを少し書き換えるだけでウイルスの拡散防止が出来る
    金子氏のこの言からすると、少し書き換えた程度で拡散防止できるなら、金子氏でなくてもパッチ作りは出来るだろうと(時間は掛かるだろうが)
    しかし、金子氏擁護の論の中では、金子氏以外ではそれが作れないような論調が主流。
    金子氏以外には修正できないと言うなら、金子氏自身でも修正出来ないのでは無かろうか?

    Winny問題にはまだまだ色々な問題点がありそうですね。
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    Jitta
    Posted @ 2006/12/16 20:34
    > 金子氏でなくてもパッチ作りは出来るだろうと(時間は掛かるだろうが)
     Winny の技術とかいう本があるんですか?それで、技術的なことは、公開されているんじゃないでしょうか。
     芯がわかれば、後はどうするかの問題で、それはどうにでも出来るんじゃないかと思っています。
     ただ、金子氏以外に出来ない要素としては、「ソース コード持っているの、誰?」ってことかな、と(^-^;
  • # re: Winny 作者に有罪判決
    RUN
    Posted @ 2006/12/16 21:17
    メモリーハックとかナチュラルに考えてしまってた自分がいるorz

    まぁ、クラッキングじゃなくても、Winny裁判の証拠品としてソースコード押収する → それを元に対処って流れもありだったのではと、ソースコード持っているのは誰の発言で思いついてみました。
タイトル
名前
Url
コメント