Windows の深い部分は "NT AUTHORITY\System" でしか access できないように ACL で保護されている場合が多いです。というのは、Windows では "BUILTIN\Administrators" に所属する user であっても厳密に ACL が判定されるため。もっとも、所有者だけは別ですが。
所有権を取得して、ACL を置き換えることによりこの保護された部分に access することは可能ですが、置き換えた ACL を復旧させるのが面倒です。
そこで、でてくるのが PsExec。これを利用すると "NT AUTHORITY\System" で任意の process を起動することが可能です。
psexec -s -i "%APPLICATION_PATH%"
"-s" が "NT AUTHORITY\System" で起動するための switch、"-i" は UI を表示するときに使う switch です。
どうやって local system で起動しているのか?というと PsExec が "PsExec" という service を install し、その service から process を起動しています。Process Explorer で process tree を覗いてみるとよくわかりますね。
"BUILTIN\Administrators" に所属している user は service を install することができます。結果として、"NT AUTHORITY\System" で任意の process を起動できるということはおぼえておくといいかもしれません。
それから "NT AUTHORITY\System" も "BUILTIN\Administrators" の member です。こちらも合わせて覚えておくと ACL を設定するときに役立つかも?
PsExec には他にも便利な機能があって、"-l" switch を利用すると limited user で起動することができます。これは Windows Vista では low Integrity level に、それ以前ではとりあえず "BUILTIN\Administrators" が filter されているようです。
ちょっとした debug 用途に利用すると便利ですね。
最後に SysInternals で提供されている tools は非常に役立つものが多いので、Sysinternals Suite でまとめて導入されることを推奨します。