trapemiyaさんのBlogで、TVに関する話題が取り上げられている。
先日はARIBの審査を受けない、海賊版デジタルTVチューナー「Friio」が登場して大きな話題を呼んだ。
ま、詳しいことはtrapemiyaさんトコはじめ、各所で見ていただきたい。
で、trapemiyaさんのところにもコメントで書いたのだけれど、デジタル録画の問題。
基本的に、著作権法では私的な録画が認められ、また、家族のような私的な範囲では、この共有が認められる。
ここで注目したいのは、映像を録画する権利、私的複製する権利を持っているのは人間であって、機械でもメディアでもないということだ。
だというのに、現行のコピーガードシステムは、コンテンツを機械やメディアに縛っている。
そもそも、ここがおかしいのではないか、という問題提起だ。
今やテレビは一人一台が当たり前、パソコンはホームユーザーでも一人複数台持つことも珍しくない。
先日はWindows Home Serverが発売されたし、家庭内ネットワーク、家族間でのコンテンツ共有も浸透してきていると言っていい。
このご時勢、コンテンツを単一の機器やメディアに束縛することは、時代への逆行甚だしいと言う他はない。
あるべき姿は、録画されたコンテンツは、それを録画した人間に従属するというシステムだろう。
そこで思いついたのが住基ネットだ。
住基ネットカードは、PKIで使うための証明書が入っているはずだ。これを使わない手はない。
まず、録画機器に住基ネットカードを装着する。
これによって、録画されたコンテンツは、住基ネットカード内にある鍵で暗号化される。
視聴する際にも、再生機器にカードを装着することで、再生機器が個人認証を行って、録画した人物かどうかを判定する。
暗号化されたコンテンツを、ホームネットワーク上にアップロードしてもよい。
お上は誰と誰が家族なのかを把握しているので、自分が録画したものを、自分以外の家族が見ることができてよい。
また、同じ個人が行う限り、何度でもコピーを許してよい。
問題はいくつかある。
まず、住基ネットの仕組みを民間が利用することができない。
そして、住民票の記載内容が変わってしまえばカードが失効するという点だ。
だが、これは何もTVに限った話ではない。
個人情報に関わらない個人識別機能だけを民間に開放することは大きなメリットがあると考えられるし、そうでなくとも、総務省も絡んでいる話だから、何か手はあるかもしれない。
一個人を終生識別する身分証明書というのもあれば便利だろう。
自分が録画したコンテンツの視聴を家族に許すためには、1つの暗号鍵に対して複数の復号鍵の使用を認めなければならず、これは既存のPKIシステム上に載らないという技術的問題もあるか。
また何より、個人情報保護についてうるさい昨今、住基ネットは最もアレルギーが激しい分野でもある。
だが、ここで言いたいのは、住基ネットはあくまでひとつの案でしかないということ。
根本的には、コンテンツが機器やメディアに属するのが間違いで、人に属するべきであるということだ。
そのようなインフラストラクチャの例として住基ネットを出したに過ぎない。
国策である。DRMを無しにしろとは言わないから、あるべき方向性を見失わないで欲しい。