Ognacの雑感

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「煮詰まった」と「フリーの客」

昨今、「煮詰まった」の誤用が、耳に付きます。頻度が増加しているように感じます。
日常会話でも聞きますし、テレビでも、使う人がいます。
以前、「重複」を「じゅうふく」ということを書いたのですが、それよりも、違和感が強いです。
明らかに「行き詰まった」事を「煮詰まった」と表現しています。
以前にも書いていることですが、言葉は変化するものだし、止めようがありません。ギャル語やギャル文字は何時の世もあるし定着しないので、害は感じません。しかし、公のメディアの場合は、校正機能が働いて欲しいと思うのです。間違いを増長するのは頂きません。校正部門を持つ新聞や出版社の場合でも、すり抜けて出回ることもあります。バグと同じような感じがします。
時代劇は時代考証が関わっているらしいですが、時代背景や物は不自然な部分が多いようです。こちらは過去ドラマなので害は少ないです。しかし、現代ドラマやニュースなどの現代語で誤用を連発されると、言葉変化の速度が増長されます。言葉校正はキチンとして欲しいと思うのです。
 批判的に書いたのですが、私自身が誤用しているのに気づいていない言葉も多いです。...orz.
紹介者の無い一見客を「フリーの客」と思ってました。これは「振りの客」のことでした。概念に共通感があるので、旨い誤用だと思います。結局は、人のアラは目に付くが自分のアラには甘いというとかもしれませんね。もっと辞書を引かねば。

投稿日時 : 2008年10月26日 0:12

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# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 1:01 Pasie.

 どうやら歴史はあるようです。
 http://blogs.wankuma.com/carbonara/archive/2007/04/06/70414.aspx

 個人的には「煮詰まる」よりは「煮えて参りました」と表現したりします。>行き詰まり方向

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 1:06 T.Hirase

メディアといえば、ネットメディアのニュースは酷いものです。
ネットニュースの場合、多くのニュースを一覧できるように、
たいてい数行の要約が並んでいます。

で、この要約だけを見てみると、本文とは全く逆の意味に取れたり、
被害者と加害者がわからなかったり、何のニュースかわからなかったりします。


たぶん、「煮詰まる」も同じで、
「これ以上アイデアが出てこない状態」と
「これ以上アイデアを出す必要もないくらい良い考えが出た状態」
の両極端の意味があるから、聞き手にとって迷ってしまうんですよね。
きっと。

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 2:57 れい

> 結局は、人のアラは目に付くが自分のアラには甘いというとかもしれませんね。もっと辞書を引かねば。

意味が通じるなら、いちいち間違いを指摘するのも煩いので、指摘することも指摘されることも日常生活ではあまりありません。
結局、読んだり聞いたりして治していくしかないかと思います。

で、久しぶりに言語ネタなので、ついでに気になっている点を。

> 違和感が強いです。
> こちらは過去ドラマなので害は少ないです。

この、「形容詞+です」は、違和感はありますか?
教科書的・歴史的には…
「です」の接続は「体言と一部の助詞」とされています。
また、殆どすべての場合で「です」と「だ」の違いは尊敬の程度のみで、相互に置換しても意味が変わりません。

「楽しいだ」「多いだ」「少ないだ」
を使う人はいませんが、
「楽しいです」「多いです」「少ないです」「美しいです」
は、かなり普通に使われています。
私もよく使ってしまいますが、後から読み直すと、少し恥ずかしく感じます。

結局、「敬語が上手く使えない」というありがちな問題に帰着するわけですが…。

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 3:55 ゆきゆっき

Yahoo!辞書の注記にもあります。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E7%85%AE%E8%A9%B0%E3%81%BE%E3%82%8B&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=15591314067700
「煮詰まる」の意味に関しては変化としていいんじゃないでしょうか。

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 7:25 THREE-ONE

煮詰まるは私もすごく違和感を感じます。
「いい感じで煮詰まってきたよ」とか言われると、誤用で皮肉っているのか、正しい意味で言っているのか判断不能になることもあります。

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 11:10 Ognac

コメントありがとう、ございます。
>どうやら歴史はあるようです。
 >刈歩さんやアクアさんの記事を失念してました。失礼しました。www

>「煮えて参りました」と表現したりします。
? 初耳です、普及しても違和感すくない言い回し。

>被害者と加害者がわからなかったり、何のニュースかわからなかったりします。
確かに、どっちともとれる見出しが、目に付きますが、それを利用して、どちらの結論にもとれる記事があり、断定しないで、逃げ道で使っていそうで嫌ですねぇ。......自分が○×思考で、結論を要求しているだけかも知れませんが。


>結局、「敬語が上手く使えない」というありがちな問題に帰着するわけですが…。
考えもしなかった「です」「だ」の置換問題。
 うーん。こういう言い換え法則って、基礎知識の気もしますが、国語として教えられたのかなぁ。記憶がありません。
学生時代にもっと国語に取り組んでいれば、...と反省しますね。....これは今だから反省できるので、当時は、正当な判断だった気もします。
 場数を踏んで経験するしかなさそうなんですが、過去の自分のBlogを読み返すと恥ずかしい限り.....すこしは進歩したのかなぁ。

>「煮詰まる」の意味に関しては変化としていいんじゃないでしょうか。
慣れろ! と言われても、感覚的というか、生理的に違和感を覚えるので..... 数年後には慣れていそうですが。

「気の置けない友」も反対に思っている人が多いですし、「KY:空気よめない」は、こじつけ感があります。
KY= 空気読み ならまだゆるせますが、 読め"ない" の否定句がふくんでいるのに、KY に否定句がはいっていないからかも知れません......GNU は 自己説明に自己を使ってますが "N" のnotが入っているからOK......かな?

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/26 12:12 Pasie.

 文法が正しいか正しくないか以前の問題として「自分の意図が正しく伝わっているか」「相手の言うことを正しくうけとっているか」という視点で考えた方がよい気がしますね。誤解が生じそうな表現は使わないように、使う場合は気をつけて、誤解しそうな表現で伝えられたときは意味を確認するなど。
 その向こうで、KYなどまじめに考えるだけあほらしい。工場とかに入れば「危険予知」ですしね。まさに空気読め(笑
 専門用語の英字略語がありますが、その業界ど真ん中であれば知らないと恥ずかしいかもしれませんが、そうでなければ知らなくて当然ですし気にしないって事で。(NBTとか言われてもさっぱりです)

# そういう時は発想の転換を行うのだ 2008/10/27 20:32 RUN

煮詰まったの誤用が違和感が有るって言うのが、元の意味が

料理が完成する

と言うところから来ているからですよね?
その為に違和感が有るというなら、こういう発想はいかがでしょうか?

そもそも、煮詰める行程が存在する料理において、煮詰まると言うのは完成の状態になりますが、
煮詰める行程が存在しない(煮詰めてはいけない)料理ではどうでしょうか?
例えば味噌汁。
温めている最中に電話がかかってきて、火を止めずに長電話をしてしまったとしたら。

味噌汁が煮詰まってしまったORZ

ほ~ら、にっちもさっちも行かない行き詰まり状態になった。
これでもう、違和感なんてなくなる筈さ!
え?煮詰まったと煮詰まってしまったでは話が違う?
そんな細かい事は考えちゃダメよw

# re: 「煮詰まった」と「フリーの客」 2008/10/28 0:31 Ognac

>これでもう、違和感なんてなくなる筈さ!
納得できる、解釈で違和感解消....うん。納得?.....
... 手の届かないところにあるリンゴを見て、
「あのリンゴはまずいリンゴだ」と自分をごまかす、
自己擁護の心理的なんと法...と同根?

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