囚人さんのところで Excelでの設計書が話題になってました。http://blogs.wankuma.com/shuujin/archive/2007/11/19/109185.aspx
Excelを上回る大衆ツールが見当たらないので仕方がないのかなぁと半ば諦め感があります。
Excelのセル罫線でTextBoxやButton_Gridをコントロールを使わないで表現している仕様書には閉口しまくりでした。
Excelが好まれる要因として "罫線が比較的自由に設定できること" と"方眼紙状の画用紙として使える"が言えそうですね。
これほどデファクトスタンダードになったソフトも珍しいのでは?
"罫線の無い事務書類は無い" 位に罫線はつかわれてます。帳票ツールも罫線の扱い如何で勝負が決まると誰かが言ってましたっけ。欧米の書類に罫線が少ないので独自文化の気がします。
"Excel使い" は私らプログラマーよりも相当使いこなしていて、彼らの作るVBAアプリはとても私には手に負えません。"よくぞここまで"というレベルの物を作ってます。上手く動作しないんだけど....と言われた日には、逃げることしか考えません(内緒)。極力触らないようにしてます。.....orz。
手軽に表が作れるせいなのか、データの固定位置表現の帳が多くなったりします。(データの有無に関わらず該当データの印字位置は固定である表)
(例) 学年別男女数: これなどは、データの無い行も確保しないと様になりません
学年 男 女
6年 14 11
5年 80 4
4年 5 4
3年 0 0
2年 2 3
1年 4 3
過疎地区の学校で 3年生が皆無であっても 3年の行を抜かすのは良くないでしょう。
売上明細日報(販売金額順)
商品名 個数 販売金額
りんご 20 2300
コーヒー 24 3400
バナナ 21 890
チョコレート 0 0
ウインナー 0 0
:
<扱い品目の量だけ0が続く>
この表などは、当日の販売したデータのみで作表すべきと思うのですが、扱い商品すべて表に登場したりします。個数0の行がやたらと多かったりします。
部署別売上表で
部署 売上額
営業1課 111,111
営業2課 22,222
営業3課 3,111,111
秘書課 0
総務部 0
: :
という報告書を作ることがありました。 秘書課,総務部は、非売上部署なので常に0です。
会社組織という切り口で見ると、会社構成部署が左欄にすべて登場させる...という発想になるんでしょうね。
しかし、表の意味合いは部署別売上表なので売上計上部署だけでいい筈です。
業務分析のサーベイで、表の使い道を検討し、ないデータの要不要を確認しておかないと、「思っていたものと違う」と言われることになります。
作成コストは、データのある分で作表するほうが低いです。
データの無い行を作るには、部署テーブルをMain Tableにすえて、外部結合すれば格好は付きますが多少なりともコストが増えます。
IT屋のデフォルトは "存在するデータで作表する" と思うのです。
業務アプリの場合はデフォルトを想定してはいけません、担当者がデフォルトだと信じていることは暗黙知になっていて、聞き出さなければ教えてもらえなかったりします。
表を見る人は、A部署のデータは nページ目のm行目と覚えていて、頁を繰って見るそうです。 毎月の実績に応じて掲載位置が変わるのは駄目だと指摘されたこともありました。
まだまだ、表は紙ベースなんですね。本筋ではない部分の開発コストって結構大きかったりします。
どのあたりまで実装するかはSEテクニックかも知れません。