また酷評ですが、いつものごとくネタ酷評として見て頂けると助かります。(はい、私は怖がりです)
この作品に向けられた嘲笑は、単にその「内容」のクオリティに向けられたというよりも、それほどまでに短絡的で典型的なストーリーであるにもかかわらず、「感動した」「泣いた」という絶賛レビューを書き連ねる、『恋空』のファン読者層に向けられたものでした。
あ、そうなんだー?(笑) すごいねー(笑)
恋空のストーリ (ネタバレ注意部分) の引用 (見たい人だけ反転してみてください)
※ネタバレ注意
◆映画「恋空」のあらすじ◆
男と付き合い始めるヒロイン
→その男にふられた元カノが逆恨みし、不良男たちにレイプ指示
→レイプされるが妊娠はしない
→レイプされたにもかかわらず彼氏と平気で学校の図書室で SEX
→彼の子供妊娠
→元カノに押され、しりもちつく
→流産
→いきなりふられる
→すぐに新しい彼が出来る
→前の彼がガンになってることを知る
→今の彼捨てて元さや
→ガン闘病中で瀕死のはずの彼と無理やり野外セックス
→癌を知った元カレはシンナー吸って乱交パーティー
→そんな弟を元カレの姉は余裕でスルー
→無菌室に何故か花瓶に花
→無菌室に入るような患者にガムを口移し
→あまつさえセックス
→彼死ぬ
→なぜか、抗がん剤で精子全滅だったはずの彼の子の妊娠発覚
→まあ将来とか考えてないけど、とりあえず産むわ
→全スイーツが泣いた (終わり)
何か、年増のオバサンが好きそうな、あるいは韓国映画で出てきそうなキーワード (「レイプ」「ガン」「妊娠」「流産」) が並んでいますね。
この話どおりだったらまったく感動できません。むしろ現代社会への悪影響を危惧して怒りを覚えるか、笑いすぎて腹筋が崩壊しそうです。それにしてもこれで感動できるなんて、感動した人には申し訳ないのですけど「人間の質が地に落ちた」としか酷評しようがないです。酷評してごめんなさい。でもこれだとそうとしか書けないのですよ。
まず主人公 2 人がいいかげんすぎませんか? 付き合うきっかけが適当すぎませんか? 最近では純愛ではないのがリアルなのですね。確かに最近は「とりあえず付き合ってみる」という人が多いですよね。それは良しとしても、振られた後に気持ちをとっとと切り替えて別の男と付き合うなんて気持ちが小さすぎませんか? 相手を思いやれない行為をしたり (どんな心理状態でもやっていいことではない)、死にそうな相手と性交渉することが恋愛なのですか? っていうか、どんだけセクロス好きなんだよw どこから突っ込んでいいのかわかりません。いやまて。そういう意味じゃない。図書室や野外や無菌室で突っ込むなw
ただの阿婆擦れじゃないですか。本当に実話を元にしたのですか? だとしたらこれを書いた人は局部から腐っていますね。言いすぎだと思いません。局部が腐っています。これを新垣さんが演じるわけですが、今までの役のイメージからすると違和感ありますね。これは逆に観てみたいけど、わざわざ嘲笑目的だけで足労してお金まで払ってまで観に行くのは躊躇われますね。でも観てこようかな。そうすれば堂々とこの記事で書けますから。
さて観たこともない人が適当に書いているだけなのでは? とも思ったのですが、こちらのリンク先を見て、
リンク先は「恋空」のネタバレが含まれるので注意してください
ガチなのだと確信しました。断っておきますが、別に服を脱がないこと (ガッキーだから無理) や演技の良し悪しはどうでも良いです。ただただ映画の内容が酷い。
ん? ひょっとして映画を見て感動した人たちはストーリーがわからなかった、あるいはラストシーンだけ見て短絡的に感動した可能性はないだろうか? スイーツ(笑) と呼ばれる層の多くは「泣くために映画を観る」そうです。本来は「内容を理解して感動したからこそ泣く」のであるから「泣くために映画を観る」というのは本末転倒な動機ですがそれはさておき。この層には、前後の因果関係を気にせずに (むしろ、考えることができずに) 感動して泣く人、実はストーリーが理解できないのだが映画の盛り上がりを本能で悟って (あるいは周りが泣いているから) 涙が出てしまう人がいます。
断定的に書いてしまいましたが、これは私の経験則であると断っておきます。こういう類の映画で感動できないと言う人は「前後の因果関係からして無理がありすぎる」とか「適当すぎて感動できない」と思うのではないでしょうか。私もその性質 (タチ) です。
自分が「イマイチだな」と思っている映画で泣いている人に疑問を持ち、後から感想を聞くことがありますが、100% そのシーンのこと 'しか' 語ってくれません。そして「超感動するよねぇ!」などと言われます。いいえ、感動できません。適当に右から左へ受け流し、映画全体のことを尋ねるとほとんど覚えていないようです。「なんか感動した」などと言われることもしばしばあります。'なんか' ってなんだよ!!w 絶賛しているなら私より覚えていて欲しいのですが... 私が伏線やラストとの因果関係について語ると「そうだったんだー」という返答が返ってくることもあります。確かに・・・泣くために映画を観ているというのはウソではないと思いました。まあ、全員がそうではないでしょうけど。
であるとすれば「こんな内容に何泣いてんだよ、ぷぎゃーw」という 2 ちゃんねら~の煽り方はやや正しくないですね。「この内容が理解できないなんて、ぷぎゃーw」あるいは「内容が理解できていないのに、泣くとかww ワロスww」あたりが煽り方としてが正しいのではないでしょうか。中には理解した上で泣いている人もいるでしょうけど、理解しておいて泣ける理由がわからないです。どこに泣けるシーンがあるのでしょう? 教えてください。そういった伏線やシーンが意図的に 2 ちゃんねら~に書き換えられているのでしょうか? いいえ、ケフィアです。
最初の「恋空」記事の引用に今さら戻ります
そもそも「援助交際」や「レイプ」「妊娠」の話をなぜティーンエージャーの女の子たちは読みたがるのか。その答はひとつしかない――彼女たちは、これらのキーワードに「リアル」を感じているからだ。(佐々木俊尚)
なぜ "答がひとつしかない" という結論になるかはともかくとして。そんなものをリアルに感じちゃう世の中っておかしいと思いますね。それとも「ゆとり世代」って援助交際をしている人たちばかりなのでしょうか? 私は年増なオバサン達が読む女性週刊誌の「愛人援助」「レイプ」「流産」トピックもの、あるいは韓国映画におけるキーワード「レイプ」「妊娠」「流産」「記憶喪失」「不治の病」「実は近親者 (兄妹) だった (これはちょっと違うかw)」と同じようなもので、そういうエゲツないものが好きだからとしか思っていませんでした。最近の若い人は女性自身や女性セブンのそういう記事を面白おかしく読んでいるオバサンとあまり変わらないのかと思っていました。
最近の映画はイマイチのようですね。ここ数年の某スタジオ映画も伏線がないのに突然ラストにいろいろ言われてもわけがわからないということがあります。ときおり電波を感じてしまいます。作り手の心としては、そのあたりも想像して欲しいとのことですが、伏線を敷いてくれないと想像できないものが多くて困ります。
あ、そうそう。感動したというレビュアーはどのあたりが感動したかを語ってくれた方が良いと思いますね。
http://mikle.jp/geino/dispres.cgi?th=6615&r=1 (←どの人 (女性) もどのあたりが感動したのか書いていないのでビックリです)