Build 2015 で発表された、Bridge for Windows シリーズの最後の橋(Codename Project Centennial、正式名 Desktop Bridge )のコア機能 Desktop App Converter(リンク先は、ストアアプリ) が9/14 に正式リリースされました。
このツールは、デスクトップアプリケーション(のインストーラ)をストアアプリ(のインストーラパッケージ)にコンバートするといういたって簡素なツールです。
まぁ各所のニュースリリースの大半が太字部分を端折っていたりするんですが。。。
インストーラはアプリケーションプログラムそのものはインストール前と後では何も変えません。コンバータの対象はインストーラなので、当たり前ですが、アプリケーションプログラムには何も変更しません。
むしろ、コンバート機能そのものより、コンバートするインストーラが抱えてるアプリはここに気をつけなさいねーという17項目(9/22アップデートで増えてた><)のほうが重要だったりします。
それについては、まずは https://msdn.microsoft.com/windows/uwp/porting/desktop-to-uwp-root を見てもらう方がいいでしょう。
さて、ここからはあまり日本語では出ていない話。
Desktop Bridge がプロダクトとして目指すゴールは、既存のデスクトップアプリや、デスクトップだからこそ実現できるアプリをWindowsストア(あるいはそれと軸を同じにする配布の仕組み)というマーケットプレイス上で配布してもらうのが狙いです。なので、こと開発者向けという意味ではかなり手厚いサポート体制を敷いていると思いますし、おそらく開発ツールベンダー向けには見えていないだけで、様々なプッシュがあると思います。
Desktop Bridge としては Desktop App Converter は言ってみれば、プロトタイプ的な撒き餌です、当然プロトタイプみたいなものなので、これだけが手段ではありません。ということで、雑感の最後は観測範囲内で見えているツール類のサポート表明などなど。
まずは、インストーラ作成ツールから。おそらく世界でもっとも有名なインストーラ作成ツールの InstallShield。こちらは2016(現行最新バージョン)から、機能が搭載されています。実は Desktop App Converter よりも先に正式リリースされていたりしますw
具体的なことはツールを持っていないのでわかりませんが、アナウンスを見る限りでは、msiの作成時に合わせてappxも作ってくれる機能が搭載されるようです。Desktop App Converter とは違って、仮想的にインストールするのではなくmsiにするための情報をスキャンするんだと思いますが、正直よくわかりません。
そのほか WiX とAdvanced Installer(国内では販売されていません)が対応を表明しています。WiX は現行の環境にシームレスに組み込むという話(新しいスキーマなどが必要になるのではない的なことが書かれていました)なので、オプションスイッチ的なものが用意されるんだと思います。
AdvancedI nstaller も InstallShield 同様オプションスイッチ的に対応みたいですが、こちらはツールの画面すら見たことがないのでなんとも。。。w
そして開発ツールとしては、次期 Visual Studio(Codename “15”)。現時点では機能拡張という形でプレビューリリースされています。最終的に製品組み込みになるのか機能拡張のままなのかはわかりません。こちらはインストーラを作る感じに近い格好で、専用のプロジェクトで appx で出力するという感じのようです。画面写真を見ただけなのでよくわかってませんけどw
それと、RAD Studio。今後の Update で対応が予定されているそうです。開発ツールとしてはこっちのほうが先に出てくるんじゃないかと思うけどよくわかりません。
今のところ観測筋で対応、または対応を表明しているのはこのあたり。
個人的には、国産のパッケージベンダー各社の動向も気になりますが、日本語アプリがこれで増えるかどうかですねー。デスクトップアプリ向けゲームも含め。