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クラウド雑感

クラウドと言えば、Amazon、Microsoft、Google。

Amazon の EC2 や S3、Google の App Engine におけるクラウド概念は単純明快で、誰でも理解できる。一方、Microfot の Windows Azure は難しくてよく理解できない。まだ実用化されていないので、しょうがないかもしれないが。

Amazon はレンタルサーバーの延長のように使えるので、既存資産が間違いなく使えるという点で大きなアドバンテージがある。サービスの種類が多すぎて少々混乱するが、EC2 を中心に据え、低価格で大きな RAS を得られるのはすばらしい。現時点では、アメリカとヨーロッパにしか AMI をおけないので、日本からの接続が遅いというのが難点ではある(※1)。Cloud Front を組み合わせれば、リソースの種類よっては速度問題を解消できるようだが、「そのように設計しなければならない」という点で Google との差を感じてしまう。

個人的に Amazon クラウドの戦略で一番期待しているのは、Amazon Flexible Payment Service(FPS)である。 残念ながら、日本の対応がまだだが、PayPal よりも Amazon の方が知名度が高い(※2)日本では、FPS がサービスインしたときの破壊力はとんでもないものになるだろう。EC サイトの常識を塗り替えるかもしれない。

日本での展開が後回しになっているのが残念だが、Amazon クラウドはなかなかに期待できる。

一方、Google が提供するものは「Google 専用プラットフォーム」と呼べるものである。Google App Engine に「対応プログラミング言語」という概念があるのが良い証拠で、プラットフォームで許されている事しかできない。ファイルへの書き込みやソケットを開く事すらできないのだ。しかし、「制限」が生む「単純さ」の利点は計り知れないものがある。Google App Engine では「そのように設計しなくてよい」のだ。可用性や冗長性は自動的に付加される。Amazon EC2 のように、CPU の速度やメモリの大きさの選択肢なんてない。サービスを動かすのは、単に Google のインフラなのだ。データストアは BigTable(※3)だけだ。ある種の「設計への制限」を設ける事により明快さを生みだすのは UNIX 黎明期を彷彿とさせる。

当然、Google App Engine で一番の問題は、既存資産が使いにくいという事だ。Google App Engine が提供しているフレームワークである webapp は Django を元に設計されているが、Django で作成されたシステムを動かすのも割と難儀する(※4)。

既存概念の延長上にある Amazon。全く別物と言える概念を打ち出した Google。どちらも一長一短だが、何故か Google にはワクワクさせられている。


※1 ssh での接続は正直イラッとする。
※2 実は PayPal めっちゃ有名だったりして。
※3 サブセットらしいので、Big able らしきものと言った方が正確。
※4 もしかしたら Django に詳しい人なら朝飯前なのかもしれないが…。

投稿日時 : 2009年7月1日 21:33

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