有名な法則があります。
まず、「時は金なり」より、「時間=金」であります。
次に、「知識は力なり」より、「知識=力」が成り立ちます。
最後に、物理学の基礎ですが、「仕事=力×時間」であります。
この三つの式は、その簡素さながら、驚くほどに豊かな示唆を含んでいます。
最後の式を変形すると「時間=仕事÷力」となり、この「時間」と「力」に、前述の式の「金」と「知識」を代入すると、「金=仕事÷知識」となります。
ここから、「同じ仕事をするのなら、知識が少ない方が、得られる金は多くなる」ことが導かれます。
また、この法則は、別の事実も示します。
第三の式を「知識=仕事÷時間」という形に直してみましょう。
この式は、「仕事を短時間で片付けるほど、得られる知識は多くなる」ことを表します。
すなわち、「社員教育と称して、給料をもらいながら勉強させてもらえるのならこれに勝ることはないけれど、そんなことをしてくれる会社は極めて希有なので、とっとと仕事を終わらせて余った時間で勉強した方が、より多くの知識を得られる」ということになります。
加えて、「時間=仕事÷知識」ですから、「知識が増えるほどに、仕事にかかる時間は減り、それによってより多くの知識を得られる」という好循環が待っています。
しかし、忘れてはなりません。
時間と金はイコールであり、従って、時間が半分になれば金もまた半分になるのです。
ここからは、「仕事を短時間で片付けるなんてもってのほか、時間をかければかけるだけ金は儲かる」という事実も浮かび上がってきます。
要するに、余暇を捨てて時間を残業につぎ込むことが、金を稼ぐ道だということです。
「仕事=知識×金」なのですから、仕事の総量が同じなら、知識と金はトレードオフの関係にあるのです。
繰り返しになりますが、「金=仕事÷知識」から、前述の好循環には、「知識が増えるほどに、得られる金は減る」という裏側があることがわかります。
知識をとれば貧乏になり、金をとれば馬鹿になります。
世の中、知識では食っていけないということです。知的労働って何でしょうね?
まぁ少なくとも、会社からこんなエントリを書いている俺は、明らかに拝金主義の「痴的労働者」だということは明らかなようですが。