対象となる読者対象によって記述レベルを変えるのは自然です。
ベテランから初心者まで、平等に伝える必要があるか.......私は無いと思うのです。要件定義書は、意思決定者向けで、開発レベルは記述しません。業務的な効果を書くことがあります。開発者には不急の事項もあります。
開発者向けの詳細仕様書の内容を上流工程者に伝えるのは、労力の割には報われません。
対象を絞って記述レベルを変えるのは、マナー違反にはならないと考えます。
違う面ですが、「抽象的で主観的な記述はダメ」と言われます。ある機器の動作環境の項目で
動作保証温度 xx度~xx度
動作保証湿度 xx%~xx%
埃 特に酷くないこと
とありました。
「特に酷くないこと」という主観的な表現は、"どうなん"と思う一方で、他に表現できないなぁと思うのです。
埃の厚さが0.5mmを超えないこと...とは書けないでしょうし。
埃感知器の存在は知らないのですが、 1立米あたり xx ppm や xx mgの測定結果で判断できそうですが、測定器が手近にありそうにないです。
測定できない数値を掲示するよりは、「特に酷い」と表現するほうが、正直な気もします。
完全な表現を追求した結果、読みにくく、誤解を与える文面より、主観的でも、理解を得られる表現の方が、より正しく伝わる局面も在りそうです。
マニュアルは、正確性と機能を網羅したいという思いから、分厚く、項目も利用度に関係無く、頻繁に使う機能と滅多に使わない、一回も使わない機能が同レベルとして書かれていることが多いです。
初心者向けマニュアルとして、頻度の高い機能だけの冊子。
中級者向けマニュアルは、中程度の頻度の冊子。
ベテラン向けのマニュアルは、機能の辞書的な本。
最近の製品は、このように複数種類のマニュアルが付いてるのも増えましたね。
開発者向けの自習書は、頻度が考慮されていないのか、熟練してから、知ってもいいような項目が、初級段階で登場する本を見かけます。それが、学習者の足を引っ張ることもあります。
「人を見て法を説け」とは良く言ったものです。 (前回の私のコメントの流用...www)