金銭の伴うシステムや,在庫移動を伴うシステムでは締め処理の概念が重要になってきます。
2月20日に売上げが上がり, 2月28日に月次処理をして請求書を発行したとします。
月次締めが完了した訳ですから,2月の売上額が確定します。3月に入ってから、 2月20日の売上げデータの変更を許すとマズくなります。(請求間違いがあったとしても)
2月の月次値が不確実になるからです。変更する必要が生じたら普通は3月度として赤黒処理する訳なんです。請求間違い補正処理を組み込むこともありますが。変更を許す期間として,駆り締め期間を設定したりします。
昨今のPC版のERPは,月ごとの締めの概念がうすく,年間を通じて明細を保持し,報告書を作成するたびに,何月であっても,期首から明細を総なめして作成します。
前月,前々月の明細であっても修正できてしまいます。(ワーニングがでても変更できる)。
3月6日に二月のデータを変更すると, 3月4日に作成した,2月報と, 3月7日に作成した2月報では結果が異なるのです。汎用機システムの思想からすると此れは許されない設計バグに映るのです。
ところが,この手の動作をするシステムがERPパッケージがとして流通しています。
結構な数のユーザーがいらっしゃるそうです。まぁ,矛盾しないように運用すれば,目くじらを立てなくてもいいんですが。釈然としません。「Ognacの考えが古くてカチカチだ!」と言われれば、それまでなんですが。 確かに,過去の変更を許した方が,不満を言われる度合いは低いのでしょう。(中小企業の人ほど過去日付のデータの変更をしたがるのは承知してます。)
だからといって、変更を許したり、変更履歴も残さずイキナリ値を更新するのは如何なものか。
過去の変更はできないという使い難さは在っても、矛盾の元の歯止めはキチンと施すべきだと考えるのです。(Ognacのシステムはガチガチすぎるって言われてる???)