Active Directory オブジェクトで グループ、コンピュータ、組織単位(OU)、プリンタ、共有フォルダには「管理者」タブがあって、そこで管理者を指定することができます。
左がグループで右がコンピュータです。(どちらもクリックすると新しいウィンドウで拡大図が表示されます。)
上の図では開発部 OU にいるユーザ「斉藤 次郎」が グループ「Development」とコンピュータ「vpc-win7client1」の管理者になってます。
管理ツール「Active Directory ユーザとコンピュータ」では、オブジェクトはどれも開発部 OU にあるのが確認できます。
※クリックすると新しいウィンドウで拡大図が表示されます。
管理者を指定すると、そのオブジェクトの次の情報が表示されます。
項目 | 属性 |
名前 | canonicalName |
国/地域 | co |
都道府県 | st |
市区町村 | l |
番地 | streetAddress |
事業所 | physicalDeliveryOfficeName |
電話番号 | telephoneNumber |
FAX 番号 | facsimileTelephoneNumber |
ユーザの場合、国/地域 ~ 番地までは「住所」タブ、事業所と電話番号は「全般」タブ、FAX 番号は「電話」タブに表示される情報です。
管理者になったオブジェクト(斉藤 次郎)は、属性「managedObjects」に 管理対象になったオブジェクトが追加されます。
追加される値は次のようになります。
CN=Development,OU=開発部,DC=virtual,DC=proceed,DC=local
CN=vpc-win7client1,OU=開発部,DC=virtual,DC=proceed,DC=local
また、Development と vpc-win7client1 の属性「managedBy」の値は次のようになります。
CN=斉藤 次郎,OU=開発部,DC=virtual,DC=proceed,DC=local
どちらも値は識別名(Distinguished Names)の形式になってます。(属性=値,属性=値,・・・)
CN は commonName でオブジェクトの名前です。検索に使われます。
OU は organizationalUnitName で組織単位(OU)の名前です。
DC は domainComponent でドメイン名(1 階層分)です。
同様の値となる属性は他に distinguishedName(識別名)、manager(上司)、member(メンバ)、memberOf(所属するグループ)、objectCategory(スキーマ クラス)などがあります。
オブジェクトのパス(LDAP パス)は LDAP://ドメイン名(FQDN)/識別名 になるので、例えばユーザ「斉藤 次郎」の DirectoryEntry.Path(ADSI だと IADs.ADsPath)プロパティの値は
LDAP://virtual.proceed.local/CN=斉藤 次郎,OU=開発部,DC=virtual,DC=proceed,DC=local
になります。