WPF アプリケーションの ContextMenu を表示すると、ContextMenu がマウスをキャプチャするようです。Windows Forms アプリケーションのコンテキストメニューでは、そんなことはありませんでした。この違いによって、動作にも違いが出てくるようです。

非クライアント領域を一回クリックしても何もおこらない

 まず Window から ContextMenu を表示します。その状態でその Window の非クライアント領域(閉じるボタンなど)をクリックしても、なにも起こりません。Window 内のボタンなどは一回でクリックできるのに、非クライアント領域だけは一回でクリックできません。

非クライアント領域を一回クリックしても何もおこらない

他のウィンドウを一回クリックしてもアクティブ状態にならない

 今度は Window を二つ表示しておきます。片方から ContextMenu を表示します。この状態で、もう片方の Window のどこでもいいのでクリックしても、その Window はアクティブ状態になりません。ただ ContextMenu が閉じられるだけです。ただしボタンなどフォーカスを受け取ることができるコントロールをクリックするとアクティブになり、Click イベントが発生します。

他のウィンドウを一回クリックしてもアクティブ状態にならない

 これらの動作には違和感があります。Window を閉じるには二回クリックする必要があり、操作性に欠けていると思います。

まとめ

 ContextMenu がマウスをキャプチャする理由は、ContextMenu 自身を閉じるタイミングを計るためです。しかし Windows Forms ではキャプチャしなくても、閉じることができていました。WPF でも同様の実装をしてくれれば、このような違和感のある動作にはならなかったと思います。