本日の話は仕立ての良い靴の見分け方をテーマにしようと思います。
しかしながら私もそんな良い靴を履いているわけではないので実は大したことないです。ハイ。
まず今回の話のモデル
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山形県の製靴会社「宮城興業株式会社」製のストレートチップ
この会社はちょっと変わってて自社では販売しません。製造のみです。
で、販売は各地域で提携している販売店があり(靴屋だったり洋品店だったり)
その店で注文を行い、工場で生産し、店で受け取るといった具合です。
完全受注生産であり選べるサイズは5mmピッチで22cmから30cmまで。
ワイズも選べてDからFまであります。
ラスト(木型のこと)は出来合いですがその選択肢の広さは靴のイージー・オーダーといったところでしょう。
さてで仕立てについてですがまずヒールから見ていきましょう。
ヒールの縫い合わせの上部が半月上部が半月上になっているのがお分かりになると思います。
これには脱ぎ履き時に一番負荷の掛かる部分を補強する意味があります。
通常は縫い目に一枚革を被せたりするのですが比較的値段の高い靴にはこの手法を用いた靴が多いです。(特に英国的な靴)
どちらの方がいいかは任せますが私はこの仕上げの方がすっきりしていて好きです。
さてさて次はつま先のほうを
どうでしょうか、コバ(黒い部分)の張り出しが押さえられているように見えませんでしょうか?
コバの張り出しを押さえたことによって靴がスマートに見えます。 続いて靴のウエスト部を見てみましょう
ウエスト(土踏まずの部分)がシェイプされているのがお分かりになると思います。
このようにウエスト部をシェイプさせることによって足にフィットする靴になります。
このシェイプを生み出すにはラストの形を靴に覚えさせる「釣り込み」と言われる工程が重要になります。
この靴は製作期間が短いことも有り機械で二回にわけ釣り込みを行っているのですが、製作に時間を掛けるメーカーでは職人が微妙な力加減で手で釣り込みを行います。(私の知っているところだとEthosClub)
別の角度からもう一枚
ちなみにこのシェイプですがワイズによって変わってくるかもしれません。
(細いほどきつくなる気がする)
続いてソール(靴底)
別にレザーソールの方が優れてるってわけではないのですがこの靴はレザーソールにしました。
但しレザーソールにはソールの返りの良さや排湿性の高さなどメリットがあります。
しかし排湿性が高いと言うことは裏を返せば水が染み込みやすいということなので雨の日にはお勧めできません。
ちなみにソールの縫い目は予め溝を彫った上で縫い付けてあります。
レザーソールの場合は大抵はこのようなつくりになっていると思いますが、
最低限溝を彫った上で縫い付けてあるほうがいいと思います。
(でないと出し縫いの糸がすぐぼろぼろになる)
もちろん縫い目が隠されてるほうがなお良いです。
ちなみにヒールの部分ですが全面化粧ゴムにしてあります。
レザーソールは良くすべるのでヒール部分だけは全面化粧ゴムにしたほうが多少滑りづらくなり良いと思います。
また日本人の歩き方の癖か、つま先部分が減りやすいのでそこも化粧ゴムにしてあります。
つま先の仕上げについて
つま先が若干上がっているのがお分かりになるでしょうか?
このことを「あごが上がっている」などと言うのですがよくあまりよくない靴として扱われます。
人によってはこの様になっているために作り直しを要求したりします。
しかし私はつま先は減りやすいのでこの程度ならば別に気にしなくて良いと思います。
ある評論家が2,30万の靴のつま先をみて「ぴったり床にくっつくのはあまり歩かない人用だからか?」などと言ってました。
つまり良く歩く人は多少つま先が上がって方が歩きやすいのです。(ソールの返りやすさも影響します)
靴には工芸品的な側面もあるので飾っておく人は上がってないほうがいいのかもしれませんが・・・
ちなみに今回写真を撮った靴は新品です。
実は2年くらい履いていた靴があったのですがオールソール時に壊してしまったようで本日新品となり1ヶ月ぶりに戻ってきました。
ちなみにその靴は去年の夏にカビが生えました。
カビが生えた場合、雨地味が出来た場合等は丸洗いをすればよいです。
靴の丸洗いについてはいずれ紹介します。
投稿日時 : 2007年2月1日 23:48