芥川賞、直木賞の作品を有難がって読むのは素人中の素人。文学賞を受賞した作品が面白かったためしは殆どない。江戸川乱歩賞はまだマシだが、それでも「つまらなくて当たり前」という言われようだ。
しかし、その江戸川乱歩賞を受賞した「脳男
」は、大絶賛だ。
「何もない砂漠に、唐突に信号があったとして、その信号が赤信号だったらどうする?青信号になるまで永遠に待ち続ける、そんな人間もいる」
主人公はそんな感情のない男だ。異常な記憶力の持ち主で、全く感情がないコンピュータのような男。その男の鑑定をする女性精神科医。彼等が織り成す息つかせぬドラマ。面白すぎてラストまで一気に読める。