自慢ではないが(と言うときは大抵が自慢なのだが、今回は本当に自慢ではない)、俺は一応、Microsoft MVPである。
MVP特典として、VisualStudio TeamSystemがもらえるし、MSDNサブスクリプションの最上位にアクセスできるし、Xbox 360が借りられるし、各種イベントにも格安で参加できる。
いいことづくめだ。
ところで、Microsoftは俺にいくら金をかけているんだろう?
VSTSなんかは、普通に買うと150万もする。
企業として予算を組んで買うなら、大金と言えるような額じゃないだろう。
けど、それを個人的に所有する俺からすれば、プレッシャーが掛かるには十分だ。
MVPといったって、いくつかの掲示板で回答者をやっていた程度だ。
IT業界にとかMicrosoftにとか、貢献しましたとは、なかなか言えない。
ビビってんのかな。
Microsoftをはじめとして、IT系の会員サイトに会員登録をする時、大抵は会社について書くところがある。
業種、職種、会社の規模、使っている製品、etc…
社内での立場を書く欄があることもある。ヒラ社員、製品導入を提案できる立場、導入を決定できる立場、とかな。
俺はそれらを、あまり真面目に書かない。
俺は、今の会社に属しているからプログラマなのではないし、今の会社に属しているから掲示板に回答しているわけでもない。
社員としてではなく個人としてプログラマなのであり、MVPも個人として表彰されたものと思っているからだ。
社内で技術を啓蒙する立場にでもいるならばいいが、ロクな設計書もないプログラムのコードをコピペでせっせと量産している身では、その会社に属していることを誇るなどできない。
だが、会社のことを書かせるサイトからしてみれば、俺個人のことなどどうでもいいわけだ。
VSTSを俺が自腹を切って買えるはずがないのは自明だ。
社内での立場の欄に「なんの権限も持たないヒラ社員」と書いてあれば、サイトからすればハズレだろう。
結局、そういったサイトが技術情報をタダで公開してくれたり、Microsoftが何かと良くしてくれるのは、俺を通じて、俺の会社に製品を売りたいからだろう。
どうも、どうしようもない裏切りを働いているように思えてならないのだ。