S/MIMEが何なのかということは各自ググってほしい。
簡単に言うと、公開鍵暗号とデジタル署名によって電子メールの安全性を高める技術である。
このS/MIME、タイトルにも挙げたように「これでいいのか」と言う程に普及していない。
本来ならば「国民総S/MIME」くらいになってもいいはずである。
無料のメーラにだって標準機能として搭載されているんだし。
なぜ普及しないのか。理由は2つある。
まず1つは、有料であることだ。
暗号化と署名に使う証明書は、金を払って手に入れなければならない。
だが、これは大した問題ではない。せいぜい年間数千円である。
2つ目は、公開鍵暗号であることだ。
つまり、相手に暗号化したメールを送りたいとき、相手の公開鍵で暗号化しなければいけないということだ。
セキュリティに関心がある人間なら、年に数千円程度払って証明書を取得するのは何でもないだろうが、自分だけが取得しても使い物にならないから厄介だ。
この証明書を無料で取得できるサービスもある。
有名どころではThawteなんかがそうだ。
が、ぶっちゃけ、このシステムは使い物にならない。
Thawteからタダで入手した証明書は、暗号化には使えるが、署名には使えない。
メールの署名とは、その差出人を確認するためのものだが、このタダ証明書の差出人の欄には、最初は有効な名前が入らないからだ。
要するに、このタダ証明書で署名されたメールを受け取った人は、「Thawteから証明書をタダで取得した誰かからのメールである」ということしかわからない。
ここに有効な名前を入れる方法はある。Thawteが「Web of Trust(信頼の輪)」と呼ぶ方法だ。
どういうものかと言うと、Notaryと呼ばれる人に信用してもらって、その人から「信用ポイント」をもらうのだ。
このポイントが50ポイントたまると、自分の証明書に自分の名前を入れることができる。これで晴れて、俺からのメールが確かに俺からのものであることを証明できるようになる。
Notaryになるには2つの方法がある。
Thawteに金を払うか、信用ポイントを100ポイント集めるのだ。
前者の方法は論外だ。Thawteの魅力は無料であるところなのだから。
だが、後者の方法も使えない。
1人のNotaryが他人に付与できる信用ポイントは、最大でも35ポイントなのだ。つまり、50ポイント集めるためには、最低でも2人のNotaryからポイントをもらわなければならない。
実のところ、この方法のネックは、日本におけるNotaryが誰なのかわからないということだ。
俺一人がThawteに金を払ってNotaryになることは容易い。
しかし、俺以外の誰かが、金を払わずに信用を得ようと思ったら、俺ともう一人、金を払ってやろうという奇特な人間を探さなければならない。そして、その人間との間に信頼関係を築かなければならない。
たまたま周りを見回したらNotaryが2人いたなどという状況はほぼあるまい。
そして、認証ができず、暗号化だけできればいいのなら、オレオレ証明書だって構わないのである。
うーむ。
わんくま同盟内で何人か示し合わせて金払ってNotaryにならないだろうか。
なりたてのNotaryは他人に10ポイントしか与えられない(Notaryとして経験を積むとレベルアップして、最終的には35ポイントまで与えられるようになる)から、回りだすためには少なくとも5人は必要だ。
もしそうなるなら、俺はそのうちの1人に立候補しよう。
幸い、wankuma.comドメインメールなら、既にある程度の認証効果はあることだし…