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2008年7月17日

ステルス ~ F-22 Raptor ~ アフターフォロー

先週末の土曜日(7月12日)に開催されたわんくま同盟東京勉強会で、ライトニングトークの一枠をいただきました。
ネタはラプターを肴にステルスの原理について。
プログラマーのコミュニティには全然関係ないネタにもかかわらず、ご静聴くださった皆様、ありがとうございました。
その際のスライド資料をアップしましたので、よろしければご覧ください。

話した内容を一言でまとめれば、ラプターの機体は平行線を基調として設計されているということです。
しかしεπιστημηさんからの指摘通り、曲面を使っている箇所もあります。
特にコクピット周りが顕著ですが、これは空力性能の方を優先した結果です。

ラプターの場合、ステルス性能のほかに様々な要求がありました。
超音速で長時間巡航するスーパークルーズ、高い空戦能力とそれを保証する運動性能などなど。
空力特性を考えると、直線的なデザインが必要なステルス形状とは相反する要求です。
そこでステルス性能を多少犠牲にしてでも、空力性能を引き上げる方を取った箇所が多々あるように見受けられます。

もちろん曲面には、わずかとはいえその方向に電波をはじき返すという性質がありますので、使わないに越したことはありません。
そこで、コンピュータシミュレーションによってステルス性能と空力性能が両立する形状が探られました。
それがラプターのような、一見すると普通の飛行機のような形状です。
しかし詳細に見ると、相反する要求を恐ろしく高次元で両立しているように見えます。
たとえばラプターのフロントショットを見ますと、コクピット周りですら平行四辺形を意識しており、曲面の部分を極力減らすデザインであることがわかります。
余談ながら、F-117 ナイトホークの頃はコンピュータの能力が低く、平面でのシミュレーションしかできなかったためにあのような形になりました。

さて、επιστημηさんから形状以外のステルス技術についてご要望がありました。
「電波を吸収する」については、図面を引いてみたら想定とはまったく違う結果が出てしまいましたので、今回は見送った次第です。
しかしあまりにも納得がいかないので、識者のご意見を伺うためにもエントリとしてあげたいと思います。
「電波を打ち消す」についてはビルなどで導入実績があるようですが、原理的に考えて戦闘機に導入できるとは思えませんでした。
てことで、こちらはまともに調べてないです。

posted @ 7:03 | Feedback (3)