高島俊男著『漢字と日本人』(文春新書、2001)を読んで目から鱗でした。有名な本らしいのでご存知の方も多いと思います。
漢字は漢民族の漢言葉を表す文字で、1語が1音節で構成されている。英語も基本は単語1つが1音節が多い。
つまり、言葉と文字は対になり得るものである。しかし日本語は独自文字(日本字)を形成する前に、漢字を輸入したものだから、言葉と文字が別次元のものになったそうです。
和語の 「いぬ」に対応する字は "犬","狛" があり、対にはならないので、同音異字が発生するわけですね。
「いぬ」対応する字を"犬" に決めたときに"ケン"とはよばずに、和語の"いぬ"という言い方を訓読みとしてあたえた。
これは大発明だそうです。
英単語の DOG をは"ドッグ" と読み「いぬ」と読めば笑われますが、同じことを漢字に対して行っているわけです。
漢字の前に英語が入っていれば "DOG"と書いて"いぬ"と呼ぶ文化が生まれていたかも知れません。
現在 高校、航行、孝行などの同音異義語が多いのは明治期の文化担当者が無秩序に新語を作った結果だそうです。表意文字として字面の意味を重視した模様。
江戸時代以前は、表音文字として漢字を当てはめたらしく、心中、成敗、家老 など字面と内容は無関係な言葉が多いそうです。
誰ですか、「言葉と文字が対になってないから、仕様書を書いても伝わらないんだ」と言っているのは。