茂木健一郎氏の「クオリア日誌」にはまっています。
「クオリア・マニフェスト」(http://www.qualia-manifesto.com/manifesto.j.htmlから引用
・・・心理学における行動主義(behaviourism)の運動は、クオリアや表象といった心的現象を本来特徴づける性質が存在しないかのような擬制の下で、個体における刺激ー反応の入出力関係のみを問題にした。行動主義は、心的現象の起源の解明という意味においては、不毛であった。行動主義は、やがて、機能主義(functionalism)につながっていった。
一方、チューリングによるチューリング・マシーンの概念化や、フォン・ノイマンによる現代的なデジタル・コンピュータのアーキテクチャの設計によって、機能主義のプログラムは具体的なシミュレーションが可能になった。
ミンスキーらによるstrong AIの立場(機能主義的にシステムを構成していくことにより、意識を人工的に再現することができるという主張)に基づく研究は、人間の知性を客観的なシステム構成によって再現しようという試みであって、機能主義の立場からの中心的な研究プログラムの一つであった。
機能主義者は、しばしば「情報」(information)という概念に言及する。ここで言う「情報」とは、意味論を捨象した、シャノン的な意味での情報概念である。シャノンの情報概念は、統計的描像に基づいており、情報の意味論には何ら関与しない。それにも関わらず、シャノン的な統計的猫像に基づく情報概念が、脳の情報処理を解析するために用いられて来た。私たちのある事物の認識は、その事物にだけ選択的に反応する性質(反応選択性、response selectivity)を持つニューロン群の活動(一般には、時空間的なパターン)によってもたらされるという考え方が典型である。反応選択性は、統計的にしか定義され得ず、個々のニューロン群の活動の時空間的なパターンがいかにして私たちの心の中にある一定のクオリアを生むのかという心脳問題の核心には答えることができない。