違法サイト利用者の約8割は「罪悪感を持っていない」--RIAJ調べ from CNET Japan
日本レコード協会(RIAJ)は1月29日、「違法な携帯電話向け音楽配信に関するユーザー利用実態調査」を実施し、報告書としてとりまとめた結果を発表した。
調査によると、…利用者は全体の54%で、そのうちの52%が1カ月に2~5曲ダウンロードすると答え、次いで1曲以下が43%、6~10曲が4%、11曲以上が1%という結果となった。
全体の74.0%が違法サイトについて認知し、35.5%が利用していることがわかった。年代別にみると、特に12~15歳の利用率が64.5%で、若年層の利用率が極めて高い結果となった。
今回の調査は、全国の携帯ユーザーのうち12歳から39歳の男女を対象に、2006年11月3日から8日にかけて、モバイルアンケートにて実施。有効サンプル数1036を得た。
そっかぁ。携帯ユーザの 35.5%が違法なサイトを使用したことがある、つまり、違法者なのか。。。
言葉と数字のマジックに、惑わされないように。
この辺の記事を見ると、2005年度で、ユーザ数が 9,179万であることがわかります。1,036って、きゅうまんぶんのいち。。。
それで、全体の74.0%が違法サイトについて認知し、35.5%が利用している
って。。。
多数の携帯電話ユーザのうち、ごく一部のユーザにアンケートを行いました。そのアンケートに答えてくださったユーザのうち、74%が違法サイトについて認知しています。さて、この 74%という数字を、携帯電話ユーザ全体の 74%と読み替えていいでしょうか?
すなわち。記事全文を通して「全体」という言葉は、9千万という携帯電話ユーザではなく、その1万分の一に満たない「アンケート回答者」という言葉にかかります。しかし、ただ「全体」と用いることで、「携帯電話ユーザの」を意味していると、錯覚させます。
このアンケートが、携帯電話ユーザの半数以上から有効な回答を集め、その中の 35.5%が利用しているというのなら、まだわかります。
しかし、9千万という母集団に対してアンケートの有効回答数は 1,036です。35.5%ということは、368人。この数字を、単純に 9万倍してもいいのでしょうか?
また、どの様な方法でアンケートを告知し、どれくらいの期間で、どれくらいの人を対象に収集を行ったのかも、重要なファクターです。
携帯プロバイダー(DoCoMo や au)にお願いして、全ユーザに対して告知し、その中から 1,036人というのであれば、まぁ、少なすぎますが、サンプルに偏りがないことは期待してもいいと思います。
しかし、どこかの音楽データ配信サイトでのみ告知したのであれば、そのサイトに興味がない人、そもそも携帯で音楽を聴こうと思っていない人にはアンケートが知られておらず、1,036という数字は「携帯電話ユーザでも、音楽に興味があるユーザ」に、限られます。
そして、この 1,036という数字は、9千万という数字の縮小として見ていいのでしょうか?
9万分の1とはいえ、サンプル抽出が無作為であれば、それは全体の縮小として見ていいでしょう。
イメージしやすい例になるといいのですが。
本屋で、レジの前でアンケートを採ったなら、その本屋におけるほんの売れ筋について有効な結果が得られるでしょう。しかし、週刊誌売り場の前でアンケートを採ったなら、その結果は本屋における売れ筋についての有効な結果といえるでしょうか?もちろん、「週刊誌の売れ筋」としては、有効ですが。
このように、統計処理をするためには、統計処理に用いるサンプルを、どの様に集めたかが、統計が有効かどうかを示す重要な要素となります。皆さんが統計処理をするときは、くれぐれもご注意を。
投稿日時 : 2007年1月31日 6:35