ウィキペディアとか見てもらうとして。@IT のニュースを引用してみよう。
「ホワイトカラー・エグゼンプション」で技術者が壊れる? より:
「だらだら仕事」の撤廃狙う
日本経団連など企業側がホワイトカラー・エグゼンプションの導入を求める背景には、社員の生産性を上げたいという思いがある。法定労働時間の規制を受ける現状では、同じ仕事を行う社員でも短時間で仕事を済ませる社員よりも、残業をして仕事をする社員のほうが給与の総額が高くなるという問題が起きる。だらだら仕事につながるともいえ、生産性の低下は明らか。
また、自宅や外出先など会社以外で仕事を行う社員も増え、多様なビジネススタイルを認めるためにも法定労働時間の撤廃は必要と訴える。高い生産性を誇る欧米やアジアの企業と競合する日本企業は、ホワイトカラー・エグゼンプションを生産性向上の手助けにしたいと考えている。
むぅぅぅぅぅ。
私、「君、残業少ないから、評価低いよ」って、言われたんですけど?
別にね、いいですよ、導入しても。でもね、その為には、評価する方法が確立していること、それが条件じゃないですか?
個人の能力を量り、その能力が相対的にどの様な価値があり、持っている能力に対してどれくらいの仕事をしており、その仕事によって業績にどれくらい貢献したか。そういう評価制度が、誰の目にも明らかになって(誰にとっても公平とは言わない)、やっと導入できる制度ではないでしょうか。
ウィキペディアでさえ、否定的な意見で固められていますが。いや、ここに、阿部安倍総理大臣の、面白い言葉が載っていた。
ホワイトカラーエグゼンプション より:
安倍晋三内閣総理大臣はホワイトカラーエグゼンプションについて、「残業代が出ないのだから従業員は帰宅する時間が早くなり、家族団らん増え少子化問題も解決する。」と述べている。
この人、仕事したことないですね。いや、さすが、{先送り|後回し}することが仕事な人の言うこと、というべきか。
残業代が出ようと出まいと、我々の仕事は期限が決まっており、期限までに完了しないと、評価はされないのです。評価してもらうためには、たとえ残業代が出なくても、残業して期限までに仕上げなければならないのです。
つまり。
寝言は寝てから言わんかい!!
期限のある仕事をしているなら、逆に、短い期限で仕上げることを要求されることが予測されます。1ヶ月かかるであろう仕事を、3週間で終わらせろ、と。出来る上がるものは同じ。さて、ここで、4週間分の賃金がもらえるのか、あるいは3週間分の賃金しかもらえないのか。これは、重要な要素です。
残業が多いのも、個人の能力や、仕事の内容を把握していないからでしょう?つまり、仕事量にしても従業員の能力にしても、評価の方法が確立していない、ということです。
評価の方法が確立していないのに導入するということは、すなわち、「残業代不払い制度」「人件費抑制策」でしかないのです。
確かに、日本の労働賃金は高い。「ビッグマック指標」でしたっけ?全世界でほぼ同じ品質、同じ価値のビッグマックを買うために、何時間働けばよいか、という指標。日本(東京)は20分弱で最短だそうです。
しかし。その一方で、物価も高い。生活必需品、衣食住、特に住にかかる費用が高い。狭い国土なので土地も高いが、何より建屋が高い。昨今の建設業界の醜聞を見ると、どれほど高いか、おわかり頂けるでしょう。ただし、日本の建築基準は、世界の中でも格段に厳しいので、「基準を満たしていない」ことを高いと言っているわけではありません。手抜き工事が横行していることを、高いと言っています。
さて。
評価の方法が確立していない段階で、ホワイトカラー・エグゼンプションを導入して、誰が得するでしょうか。
誰も得しないでしょう。
残業代をケチれて、一時は企業の業績は上がるでしょう。しかし、従業員のやる気を維持、高めることは出来ません。その結果、建設業界で発生している手抜き工事と同じようなことが横行するでしょう。あるいは、バケツでウラン。あるいは、雪印や不二家のようなことが。
そうしたとき、企業には賠償責任が発生します。企業の評価は落ちます。
評価の方法が確立していない今、誰も望んでいない結果しか得られないでしょう。
投稿日時 : 2007年1月12日 21:48