ネタもと:マイクロソフトに拡張子一覧の提供を要望中 from 河端善博の .TEXT でウェブログ
よく、「マイクロソフトに何か言ってもシカトされる」「間違っているから連絡しても何も修正されない」という話を目にします。おそらく、それは「書き方に問題がある」と、思います。
河端さんは、日本で古くから MVP 表彰を受けられている方です。MVP プログラムについて、多くの意見をして、その意見を反映してもらい、MVP プログラムをよりよくしてきてくださった先達の一人です。そんな河端さんから、マイクロソフトが反応してくれる要望の出し方を、学んでみましょう。
- 最初に、概要を持ってくる
最初に、何をして欲しいのか。それはどんな内容なのかが書かれています。
- 次に、要望の理由を書く
なぜ、先に書いた要望をするに至ったのかを、その次に持ってきます。概要-理由が反対になっていると、要望が埋もれてしまい、わかってもらえなくなることがあります。
- 具体例をあげる
どの様な場合に、どの様になるから困るのか、書きます。具体例があれば、どんなに困った事態なのか想像することが容易になるからです。
河端さんの場合、Web Application Host の提供をされていますから、そこでの設定についてお困りなわけですね。そうすると、「他のサービス プロバイダも、実は困っているのかもしれない」と思わせることが出来ます。重大だけど小数しか困らない問題と、軽微だけど多数が困る問題では、どちらかというと後者にウェイトがあるのではないでしょうか。
- その他、考えられる問題を指摘する
その要望が受け入れられず、放置された場合にどの様な問題が、どの程度の規模で発生すると考えられるのか、書かれています。これも、問題解決の優先順位を付けるに当たって、重要な情報です。
- 回避策の有無について
要望に対して回避策があるのか。ある場合、その回避策を実行するのと、要望がかなえられた場合にどれくらい作業が楽になるのかが比較してあると、やはり優先順位を付けるに当たって、有益です。
- 要望が通った場合に考えられる効果
効果のない要望をしても、通るはずがありません。また、たった一人、ごく少数の人にしか恩恵がないなら、それも後回しにされるでしょう。そうではなく、より広い範囲で恩恵があることをアピールします。
- 項目を区切る
それぞれを、文章の中で述べるのではなく、項目を区切って、簡潔な文でまとめてあります。ダラダラ長い文章は、読むのに疲れます。短く、簡潔に、要点をまとめましょう。
これらすべてを適用する必要はありません。例えば、セキュリティ上の問題であれば、回避策や効果は必要ないでしょう。「しなければならない」ことが明白だからです。
このように、提案する内容がどれくらい重要で、どれくらい多くの人がそれによって利益を受けるか。この2点をどの様にアピールするのか。そのアピールによって、マイクロソフトは反応してくれます。
投稿日時 : 2006年7月13日 20:46