Visual Studio 2005 を導入したからといって、劇的に残業が減るとは思いません。
なぜか?
残業の要因は、3つあると思います。(付き合い残業などはのぞく)
1つは、望み通りの機能にするために、どの様な手順を踏めばいいのか、わからないこと。つまり、設計の問題。
1つは、手順を実装するコードが書けないこと。つまり、コーディングの問題。
1つは、現在の動作を、望み通りの動作に変更できないこと。つまり、デバッグの問題。
Visual Studio 2005 を導入することで、コードを書く量、つまり、2番目の「コーディング」が、減ります。
しかし、作らなければならないアプリケーションの機能が減るわけではありません。機能が減るわけではないため、設計しなければならない量も減りません。「多くのことがプロパティの設定で済むのだから、減るじゃないか」って?それもあるでしょう。しかし、どのプロパティにどの様な値を設定するのか、やはり設計しなければなりません。
統合開発環境は、デバッグ作業を支援してくれますが、デバッグをするのはあくまでも人であって、統合開発環境ではありません。コードの多くが自動生成、つまりバグがない状態で生成されるので、やはり多少は減るでしょう。しかし、それは反面、コードに対する理解力を奪います。
そういうわけで、「コードを書く」ことだけが仕事の人は、劇的に残業が減るかもしれません。しかし、コード設計やデバッグをする人は、そんなに変わらない、ということです。
いえ、Visual Studio 2005 はいいツールですよ。でも、ツールはあくまでツールであって、その能力はツールを使う人に依存する、ということです。
水泳の北島選手がいい記録を残していますが、その記録は彼が着ている水着が作ったものですか?違いますよね。確かに新開発された水着は、水の抵抗をうまく逃がして、記録を伸ばす手伝いをしたでしょう。しかし、記録を作ったのは彼の力です。誰もが、その水着を着たからといって、同じように世界記録が出せるわけではありません。しかし、水の抵抗をうまく逃がすという水着の恩恵は、誰もが受けることができるでしょう。しかし、その恩恵をどの様に活かし、どの様な結果を出せるかは、個人の力にかかっています。
同じように、Visual Studio 2005 は、すばらしいツールです。しかし、ツールの力を引き出すのは、使う人です。
投稿日時 : 2006年2月28日 6:16