トランプじゃなくて、手塚治虫先生の方のブラックジャックです。つい先日、近所の書店で新装版のブラックジャックを見かけました。懐かしいなーと思いつつ大人買いしそうになりましたが、新装版は全巻数が少ないので不審に思い購入するのはやめました。
はい、初代のブラックジャックは全 25 巻です。(昔、全巻持っていました) 新装版は調べてみると全 17 巻だったり全 22 巻だったりするそうです。どうやら、人権問題やら何やらでクレームがついていくつかの話が消えているようですね。セリフの書き換えくらいは手塚先生の作品ではよくありますが、話自体が消えてしまうのはひどいです。
# そういえば、図書館にあるブラックジャックが文庫本なのは上記の問題があるからなのかと納得。
たとえば「しずむ女」は脳に障害がある公害病を患っているヨーコという女性を描いていますが、是非ゆとりにも読んで欲しい作品です。作中にヨーコに対して『バカ』だとか『イカれている』というセリフがあるので却下されたのだと思います。脳に障害があっても思いやりの心があるヨーコに対して、脳が正常でも人間のクズが大勢いるという事実がうまく表現されていると思います。(セリフ以外にもヨーコに障害があることをいいことに、襲いかかる人間のクズ、補償金を払わない役人、腐ったパンを売るパン屋だけでも表現はされています)
何かこういう「臭い物には蓋」的な対応はいかがなものかと思います。せめてセリフの書き換えくらいで何とか対応して欲しかったです。脳が正常でも悪いことにしか頭を使えない人間のクズより、ヨーコの方が人間として価値があるというのを訴えた作品だと思っていたのですが非常に残念です。実際、ブラックジャックもこのヨーコに少し惹かれていたような節があります。最後はヨーコがブラックジャックを喜ばせようと、自分の身を考えずに (正しくは考えられずに) 魚を取りに行って死んでしまいます。
ということで、初代のを大人買いしようかなと思っています。ついでに火の鳥も買っちゃおうかな。