前回出てきた「i 」こと虚数を基本から考えます。
そもそも、虚数とは普通の数ではありません。
例えば、「リンゴがi 個」といわれても、「あいこ??」となり意味がわかりません。
「i を2回足す」なら分かりますが、「2をi 回足す」は意味がわかりません。
幸い、「i を2回足す」と「2をi 回足す」は結果が同じと言うことがわかっているので、
意味が多少わかる「i を2回足す」と同じ結果にする、という法則ができました。
なら、入れ替えられない「i をi 回足す」というのはどうでしょう。
しかし、こちらに関してはあっさり解決しました。
そもそもの、i の定義です。
そう、「i をi 回足す」は「-1」とすると決めていたので、これについては答えが決まりました。
しかし、「2をi 回掛ける」には対向できません。
「i を2回掛ける」なら意味がわかりますが、累乗は掛け算とは違い交換できません。
ということで、偉い数学者が計算した結果がこれ。

eってのは大体2.7ぐらいの値で、要は「約2.7をi 回かけたときなら、計算出来たよ!」って事です。
ここで注目するのはsinとcosです。
これは「角度から距離を求めるときに使うもの」です。
幾何学、つまり図形を使ってあれこれ考える所から生まれたのがsinとcosです。
三角形の角度から辺の長さを求めようとしていたときにできました。
リンゴが3個、というところからスタートして、式だけをずっと追い求めていたら、
いつの間にか三角形の角度がどうのこうのという世界に舞い込んでしまっていた…。
前回の式をもう一度見てみましょう。
「i をi 回掛けた値」には円周率のπが使われています。
この円周率という値も図形の世界の数です。
リンゴが3個、という世界では、円周率は違う世界の話でした。
リンゴが3個の世界は、図形の世界と繋がっていた、
もう少し言うと、図形を使えば複素数の世界が目で見て図形で理解できる。
そして、図形の世界で発見された知識が、リンゴが3個の世界に応用出来る。
次回は、虚数は一つなのか、という話です。